日本国内B.E.T.A.が発表されたFallout76。私の友人たちもそれじゃ、予約しようかね・・・と動き出した。ネットでも皆さん狂喜している様子なのは前回触れた通り。だけど流石はBethesda、判ってるというか、ここぞとばかりに情報を出してくる。そんなところに、昨日公開されたScreen Shotと背景情報にBoSの文字が・・・。
思わず、んなわけあるか!?と全力でググり始める私。Brotherhood of Steel(通称BoS)とはFalloutファンならご存知の通り、シリーズに通して登場する軍事組織で、対戦前の科学技術やそれにまつわる遺物を収集し、管理することを目的としている。しかし今回は出てこないだろうと思っていた。理由は2つあって、一つは人間のNPCはFallout76には登場せず、人はPlayer Charactorのみと言われていたから。もう一つはBoSはまだ結成前だと思っていたから。確認のためにBoSの軌跡を追ってみる。
2076年1月3日:スピンデル大佐率いる軍事部隊が、国家保安の観点から実験を監視するため、ウェストテック研究施設に派遣される。その中にはロジャー・マクソン大尉 (Fallout 1 のBrotherhood of Steelハイエルダー、ジョン・マクソンの祖父) もいた。
2077年10月10日:ロジャー・マクソン大尉と部下は、マリポーサの科学者が「軍事ボランティア」(ロボブレイン用に、脳を取られなかった軍の受刑者) を、(FEV)実験の試験対象として使っていることを発見する。基地の士気は低下した。基地に駐在していたロバート・スピンデル大佐の神経衰弱を踏まえ、マクソンの部下が彼に指揮を求めた。
2077年10月13日:尋問の後、マクソンは主任科学者のロバート・アンダーソンを処刑した。
2077年10月15日:スピンデル大佐、自殺。科学者は全員処刑された。
2077年10月20日:マリポーサを掌握したロジャー・マクソン大尉は、陸軍から完全に独立したことを (ラジオで) 宣言。だが何も起こらなかった。
2077年10月21日:マクソンは基地の外にいる各家族に、マリポーサ施設の中に移住するよう命じる。
2077年10月23日:大戦争が勃発。爆弾が発射されたが、誰が最初に攻撃したかは不明。中国・アメリカのどちらから爆弾が来たかもわからない。空襲警報が鳴らされたが間違った警報と思われたため、Vaultへ入ったのは極わずかだった。Vaultは封鎖された
2077年10月27日:マリポーサ外の荒れ地で科学者を埋葬した後、兵士たちは軍事基地を封鎖する。その後砂漠へ向かい、補給品と武器の設計図を手に入れる。マクソン大尉は部下と家族を率いて、ロスト・ヒルズの政府バンカーへ向かった (この出来事は「脱出」と呼ばれ、生き残った兵士は結果的に Brotherhood of Steel=鋼鉄の騎士団を結成することになる)。
2077年11月:マクソン大尉、部下、家族は数週間後にロスト・ヒルズ・バンカーに到着する。途中で多くの犠牲者を出し、マクソンの妻もそうだった (だが10代の息子は無事だった)。ロスト・ヒルズ・バンカーは Brotherhood of Steel の本部となり、Fallout 1 でVaultの住人が見つける。
2097年:後にFallout 1で Brotherhood of Steel のハイエルダーとなる、ジョン・マクソンが生まれる。
2134年:デニス・アレン軍曹率いる Brotherhood of Steel の一派が力を増し、エルダーたちに南東のグローの遺物を捜索させて欲しいと求める。エルダーは拒否したため、アレンと分割主義者のグループが Brotherhood of Steel を離れ、テクノロジーと兵器を備える。デニス・アレン軍曹率いる Brotherhood of Steel の小隊は、テクノロジーの遺物を探すためウェストテック研究施設へ向かう。20日後に到着し、すぐにウェストテックの容赦ない自動防衛システムの攻撃にさらされる。傷ついたアレンはスーツの破れのせいで放射能中毒に冒され始めた。死ぬ前に、探検で起こったことをホロディスクに記録する。そして天国で Brotherhood に加わった。
2135年:エルダー・ロジャー・マクソンが癌で死亡。すでに熟練した兵士になっていた息子が、Brotherhood of Steel の「将軍」(エルダー) の役割を引き継ぐ。ジョン・マクソンはパラディンの一員となり、兵士として多大な期待を受ける身となる。
2150年代初頭:ハブでアンガスに敗北したバイパー団が再生する。捕らえた奴隷やキャラバン運営者を使って階級制度を再生し、ハブ北部 (ロスト・ヒルズ・バンカー南部) の不毛の地で、強力な基地を作り始める。宗教的な熱意によって (そして増え続ける兵士と信奉者に物資が必要なため)、以前より頻繁に襲撃を行うようになる。Brotherhood of Steel の注意を引く。
2155年:Brotherhood がバイパー団を追跡するため、数個の偵察小隊を派遣する。ジョン・マクソンの父親が率いた、訓練演習の延長であった。Brotherhood はパワーアーマーを着た小隊が、程度の差はあれレイダー団を相手にするには十分だと確信する。マクソン率いる Brotherhood 小隊は、バイパー団を発見した。レイダーが逃げ出すと予想したマクソンは、バイパー団の宗教的な残忍性 (さらに毒のついた武器) を考慮していなかった。ヘルメットを外した時に一本の矢によって傷つけられ、数時間で死亡した。ジョン・マクソンがエルダーの役割を引き継ぎ、ロンバスがパラディンの新リーダーとなる。ロンバス率いるパラディンは、バイパー団に対して全面的な作戦を始めた。追跡を続け、たった一ヶ月でほぼ全てのメンバーを一掃した。北や東の山脈に逃れることができたバイパー団もいた。
2161年10月:Brotherhood of Steel のパトロールが、不毛の地で死んだスーパーミュータントを偶然発見する。死体をスクライブの元に持ち帰り、スクライブ長ブリーがスーパーミュータントの調査を始める。
2185年夏:ある正午、スーパーミュータントのマーカスと Brotherhood of Steel パラディン・ジェイコブが出くわす。ブロークン・ヒルズの遥か南東で、数日に渡って激しい戦闘を繰り広げた。最終的に2人は相手を出し抜けず、あきらめることにした。彼らは共に旅を始め、ザ・マスターやBOSの教義について論じた。
2197年:Fallout Tactics 開始。中西部の Brotherhood of Steel 小隊が、レイダーが住むバラモン・ウッド村を解放するため派遣される。
2197年:中西部の Brotherhood、カルキュレーター (Vault 0の狂ったAI) を破壊する。ロボット軍も倒した
2202年:オウェン・リオンズがロスト・ヒルズで生まれる。
2231年:Brotherhood of Steel の高等エルダーであるジェレミー・マクソンは、BOSの活動を東へ広げるときだと決断する。ピータースン・バンカーの場所を確かめるため、5人のパラディンからなる探検隊を派遣した。探検隊のリーダーであるアンドレア・ブリックスレイはバンカーを発見、セキュリティを無効にして住居として解放した。10年以上に渡って彼女と仲間のパラディンは東部を探検し、地域に居住する多くの集落と関係を築いた。
2247年:サラ・リオンズ、カリフォルニアの Brotherhood of Steel ロスト・ヒルズ・バンカーで生まれる。
2254年:オウェン・リオンズ率いる Brotherhood of Steel の部隊が、東海岸ワシントンDCに派遣される。テクノロジーを捜索し、スーパーミュータントの活動報告を調査するため。
2255年:キャピタル・ウェイストランドへ向かう途中、Brotherhood の探検隊はザ・ピットというレイダーの町を攻撃し壊滅させる。この出来事は後に「天罰」として知られるようになる。
2255年:オウェン・リオンズ指揮の Brotherhood of Steel 探検隊、キャピタル・ウェイストランドに到着。
2255年:キャピタル・ウェイストランドの Brotherhood of Steel は、ペンタゴン廃墟をメイン基地の要塞として運用開始する。
以上がFalloutファンのバイブルと言っても過言ではない、ヌカづけさんの年表からBoS関連記述を抜粋したもの。あるな。BoSある。というか大戦勃発時点でほぼ組織は成立している。どうも2231年の東への組織展開と混同していたみたい。ちなみにdoope!さんの記事によるとロンバス(2161年にスターパラディンに就任)により東方面への探索は始まっていたらしい。
ただ、それにしても、今までの公開情報からは東への展開としてはあまりにも早く、若干矛盾を感じざるを得ない。2134年には遺物の捜索を希望したデニス・アレンの意見を退けたりもしている(グローとはウェストテックの研究所のこと)し。なによりも2231年のアクションと大きく矛盾する。こういうのは正直好きじゃないなあ・・・。これまでのストーリーと矛盾することが無いように(壊さないように)、過去作とは大きく時間軸をずらしたのではないんだろうか・・・。厳密に言えば、同じくdoope!さんの記事には2065年Vault76着工とあるけど、ヌカづけさんの年表によれば2063年にはVault13を除く殆どのVaultが完成していたことになっている・・・。まあ76はね!書いてないだけで「殆ど」には含まれない例外なんだよ!と言うこともできるかもしれないが・・・。Falloutは世界観が命ですよ?Bethesdaさん・・・。まあ、G.E.C.K.の設定のブレっぷりに比べれば大したことはないのかな。でもあれはあれで基本的にスーパーテクノロジーゆえに正体不明の何か(Vault-Tecが機密の隠ぺいのためにデマを流すのは良くあること)って理解なら大した矛盾は生じないし・・・。うーん、モヤっと。
ちなみにIGNの記事などでは「出ないのでは?」と言われていたスーパーミュータントも当然のごとく登場するが、これには特に矛盾はない。2078年にはCapital WastelandにあるVaultの一つVault87で住人がFEVにさらされており、スーパーミュータント化していることがFallout3で既に明らかになっているから。これは今日スーパーミュータントの本家筋のようになってしまっているグレイの研究結果とも整合していて、放射能に汚染されていない人間であればそれなりの確率でスーパーミュータント化するようだ(フォークスさんのように理性まで保ち、温和で頼りになるナイスガイで居られるのは極例外だとしても)
まあ、NPCでないよーと言いつつ、本日公開のレイダー姉さんみたいなのも続々と公開されている訳で、全然出さないのは世界観的にキツいから、やっぱ少しは出すことにしたということなのかな。